小学校初任教師として1年間を過ごし終えました。
正直、小学校初任教師としての1年間はとても大変なものでした。
きっと、私と同じように苦労している方が多くいるのではないかと思い、ここに小学校初任教師として、気をつけて取り組むべきことを一気にまとめてみようと思います。
私の考えでは、初任の教師がつまづくポイントはかなり共通しているのではないかと思っています。
ぜひ、参考にしてください。
目次
小学校初任教師として1年間を終えてのまとめ
以下の7つが1年間を終えて気をつけておくべきまとめです。
- 謙虚であること
- やってみること
- 聴くこと
- 信頼関係を築くこと
- ルールを徹底すること
- 褒めると叱るを使い分けること
- 「言葉」に気をつけること
1.謙虚であること
謙虚でいましょう。
おそらく、1年目はこれが子どもの前でも、保護者の前でも、先生方の前でもできれば大丈夫なところがあると思います。
もちろん、教師は、学校教育のプロですから、しっかり仕事をしなければいけません。
しかし、教師という特殊な仕事であるということを加味して、少しのミスならカバーしてもらえます。
それは、子どもからも、保護者からも、先生方からもです。
でも、それは、謙虚な先生に対してのみです。
誰に対しても学ぶ姿勢を持ち、
控えめで素直でいることが大事です。
謙虚でいることで、1年目から子ども・保護者・先生方から愛される先生になりましょう。
「謙虚って何だよ!」と、私のように思った新社会人の方がいたら、この記事を読んでください。
2.やってみること
やってみましょう。
他の先生方は、子どもたちを惹きつけるテクニックや子どもたちを夢中にさせる授業の秘訣などをたくさん持っています。
そのテクニックや秘訣は、先生方が何十年もかけて身につけてこられたものです。
客観的に言って、1年目の教師がそのようなベテランの先生方と同じようにできるわけありません。
しかし、他の先生方の授業や学級経営を見て真似することはできます。
1年目は、「初任者研修」という研修を行うことが義務付けられています。
そこで、学校内の先生方の授業をたくさん見ることができます。
2年目からは、学校の先生方の授業を全部見に行くことはなかなかできません。
1年目に他の先生方の授業を多く観ることができるのは、とても貴重な経験となります。
ぜひ、他の先生方がやっていることを真似してみてください。
この時、上手くいかなくて大丈夫です。逆に、1年目から上手くいったらびっくりです。上手くいかなかったことを次に生かしていきましょう。
また、真似してやってみたら、上手くいったこと・上手くいかなかったことを真似させていただいた先生に報告しましょう。
自分の実践を真似してもらって、嬉しくない先生はいません。
報告することで、他にも、教師のテクニックを教えてくださるかもしれません。
いろいろなことにチャレンジして取り組み始めると、多くの先輩方が教えてくれるようになります。
仕事場で何かやってみようと思えない方は、こちらの記事を参考にしてください。
3.聴くこと
聴きましょう。
おそらく、1年目の初任者はわからないことだらけでパニックになります。
もう、どんどん聴きましょう。
しかし、他の先生方も、忙しいです。
聴かれれば答えますが、聴かれないと、初任教師に声をかけるタイミングは少ないです。
思っていることは、どんどん聴くべきです。
聴くときのポイントは、
「〇〇しようと思っているんですけど…」
「〇〇してみたんですけど…」
というように、何かしら自分からアクションをしようとしてみた、あるいは、自分から考えてみたということをしてから、聴くことがおすすめです。
何も考えずに聞いているだけでは、自分の力になりません。
自分から行動しようと思っているんだけど、アドバイスをいただきたいという姿勢を示すことで先輩教師からいろいろ教えていただけます。
教師という職業で必要なスキルは、「教える」より、「聞く」なのかもしれません。
4.信頼関係を築くこと
ここからは、子どもに対してです。
今までの1~3は、教師という職業をする上での全般的な姿勢の話です。
信頼関係を子どもたちと築きましょう。
大事なポイントとして、「人の話は、何をではなく誰がで聞いている」ということです。
同じことを言っていても、子どもと信頼関係を築けていなければ、子どもには響きません。
厳しく叱るときも、この信頼関係があれば、子どもにはきっと教師の思いが届くでしょう。
さて、信頼関係を築くときのポイントを男女別に紹介します。
男の子の場合
男の子と信頼関係を築くときのポイントは、「活動を共有」することです。
話して仲良くなろうとするのではなく、その子が好きな活動を一緒にやってみましょう。
例えば、ドッジボール、サッカー、虫捕り、などなど
休み時間に一緒に汗を流して遊びましょう。
特に、学級開き間もない時は、この遊ぶ時間が子どもたちの信頼関係を築く上で重要になります。
女の子の場合
女の子と信頼関係を築く時のポイントは、「悩みを共有」 することです。
男の子の場合は、活動が大事でしたが、女の子の場合は、話すことが重要です。
特に、大事なのが、話を聴いてあげることです。この時に、悩みを真剣に聞いて、その対応を考え行動する教師の姿を見たら、きっと教師のことを信頼してくれるでしょう。
教師との信頼関係が上手く築けていないと、学級崩壊につながっていきます。自分のクラスが学級崩壊に向かっていないか確認したい方は、こちらの記事をお読みください。
5.ルールを徹底すること
ルールを徹底しましょう。
子どもたちは、学校を通じてルールなどを学んでいきます。
まだ、子どもたちは、自分のことを律して行動することができません。
だから、子どもたちが自分で行動できるようにするために、規律やルールをしっかり整えてあげましょう。
そうすれば、子どもたちは、落ち着いて安心して、クラスで過ごすことができます。
私が、無意識化して、やっているものには、このようなことがあります。
- 時間を守る
- 返事をする
- 整理整頓をする
- 相手を見て話を聞く
- 相手を見て話す
- 移動は素早く
- 助け合う
この7つが私が子どもたちに言っているルールです。
ルールは、目の前の子どもたちの実態を踏まえて、できるだけ少ないルールを長期間徹底的に言い続けると、子どもたちは習慣化していきます。
また、作り上げたルールは、子どもたちに見えるようにしておましょう。
常に、子どもたちがルールや規律を意識し、振り返ることができるようにしておきます。
ルールについての話をもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事を参考にしてください。
6.褒めると叱るを使い分けること
褒めると叱るを使い分けましょう。
「良い先生は、褒めると叱るの使い分けが上手だ。」
私が尊敬する先輩教師の方が、よく言っていた言葉です。
本当にその通りだと思います。
全ての教育活動に対する教師の働きかけは、大きく分類すると、この2つになると思います。
良かったことは、褒め、直していくことは、叱る。
この使い分けや使いどころが上手な先生は、子どもと素敵な関係を築いているように思います。
私は、できるだけ子どもを褒めて伸ばしたいので、今のことろ
褒める:叱る=8:2
くらいでやっています。
先生方のキャラクターを考えながら、褒めると叱るを使い分けていけると良いと思います。
子どもと関わる上で、子どもが勝手に行動する魔法の言葉があります。
子どもへの声掛けについては、この記事を参考にしてください。
7.「言葉」に気をつけること
「言葉」に気をつけましょう。
「言葉」は言霊です。
子どもに掛ける言葉が、その子に多大なる影響を及ぼすことを強く意識しましょう。
感情的に怒ってばかりいると、その子も他の子に感情的に怒ってしまう子になります。
認め、褒めていると、その子も他の子を認め褒めるような子になります。
あなたが、かける言葉がその子の未来になるのです。
「言葉」次第で子どもを救うことができれば、突き落すことにもなります。
子どもたちにとって、信頼を築き、一歩を踏み出すことのできるような声掛けができるといいですね。
「言葉」の大切さについて書いた記事です。参考にしてください。
おわりに:完璧なんてない。小さな一歩の積み重ね
子どもと関わることに、人と関わることに、教育に、完璧なんてないです。
もちろん、子どもの成長のために理想を追いかけていくことは大切です。しかし、実態を見ずに、理想ばかり追いかけていては、子どもも自分もきついだけです。
学校での子どもたちへの関わり方は、60点の点数をいかに1点や2点ずつ加点していくか、あるいは、減点しないようにしていくか、その感覚に近いような気がします。
実際、1年目の私は、子どもたちを100点にしようとしていました。
そうすると、子どもも自分も苦しいです。
もっと、子どものことを観てあげるべきです。
現実の実態に照らし合わせて、教師の私が何を手助けしてあげれるか、そう考えると、子どもも教師も楽になると思います。
正直、1年目の教師ができることなんて限られています。
経験をしないと見えてこないことがたくさんあるんだろうなということを日々私は実感しています。
しかし、1年目にしかできないことは多くあります。
「若い」ってだけでも、十分武器です。
「知らない」ってことも、武器です。
この記事を参考に、ポイントを押さえることで、初任教師としての大変な日々を楽しいものに変えていってほしいと思います。
子どものために、あなたができることを始めてみてください。