前回、【言葉をきれいにする指導編】ということで、ハリーポッターシリーズのダンブルドアの言葉を紹介しました。
今回は、子どもたちに、
言葉をきれいにするにはどうしたらいいか
考えてもらいました。
前回の記事でも掲載しましたが、私のクラスでは、
「ケンカをしないように言葉を気をつけたい」
と子どもたち自身が自分たちに課題を感じていました。
詳しくは、下の記事をお読みください。
そこで、【言葉をきれいにする実践編】ということで、
先日、実際に子どもたちに対して行った実践を紹介しようと思います。
教室で言われたい言葉ベスト5
「教室で言われたい言葉ベスト5」を考えてみようか!
と子どもたちに私は切り出しました。
すると、「やりたい!!」という声が多数挙がったので、子どもたちに司会や書記をさせて話し合いを行いました。
グループでホワイトボードを使いながら、一生懸命「教室で言われたい言葉」を考えていました。
そして、全体共有です。
理由なども発表しながら、ランキングを決めていきます。
1位 ありがとう
2位 すごいね
3位 上手だね
ここまではスムーズに決まったんですね。
皆、楽しそうに話し合っていました。
ただ、4位を決めるというところで、「いいね」事件が起こりました。
何かと言うと、「いいね」を4位に入れたい人と入れたくない人で議論が盛り上がったんです。
(良い意味で盛り上がっていたので、止めずに結局2時間分も使ってしましました、、、)
いろいろと議論があったんですが、まとめるとこうなりました。
「いいね」賛成派の意見
「いいね」と言われると嬉しい気持ちになる。
「いいね」反対派の意見
「いいね」といわれるとむかつく時がある。
さあ、割れました。というか、理由が正反対です。
ここからの子どもたちの話し合いは面白いものでした。
いかに、相手に納得してもらえるか考え出したからです。
私のクラスでは、話し合いで「納得」できているかどうかを大切にしています。
なので、できるだけ多数決はしないようにしています。
もし、多数決をするにしても、「納得」してからするようにしています。
少しの間平行線でしたが、「いいね」賛成派の意見の説得によって、10人ほどいた反対派も、納得して「いいね」に賛成にしていきました。
「よかったね」より上から目線じゃないから、「いいね」はいいと思う
「いいね」って言いやすい言葉だから、意識して使えるためにランキングに入れたほうがいいと思う
などの意見から賛成にほぼ全員が納得して動いていきました。
ただ、一人を除いて。
一人の子だけは、どうしても納得していない様子でした。
さあ、皆も困りました。
でも、これは、子どもたちにとっては大きな学びです。
なぜ、あの子は、納得できないんだろう
相手の気持ちになって考え始めたんです。
そうすると、ある子が「わかった!」
と言って、こう続けました。
「言い方が大事なんだ!」って
その子がひっかかっていたのは、「いいね」の言い方でした。
何か頑張ったことに対して、皮肉を言う感じで「いいね」と言われたことがあったようでした。
そのことに気づいてくれて、その子も、「それそれ!」と笑顔で納得しているようでした。
話す言葉も大事だけど、言い方も大切だよねっていうことで話し合いは結局まとまりました。
結局、そこからランキングは、
1位 ありがとう
2位 すごいね
3位 上手だね
その他の大切にしたい言葉 いいね、よかったね、ドンマイ
という形になりました。
(ドンマイ事件とかもありましたが、長くなりそうなので省略しました)
ベスト5ということで提案しましたが、子どもたちは柔軟にベスト3+αという形でまとめました。
人間関係を上手くする方法って、もしかして言い方次第?
これ、今回、子どもたちの話し合いを見ていて、本当にそうじゃないかと思っています。
今回、話題になった「いいね」にしてもそうですが、
同じことを言うにしても、きっと言い方次第でどうともとれますよね。
相手に嫌な気持ちにもさせますし、いい気持ちにもします。
言葉をきれいにするには、言い方も大切なんだって子どもたちに学ばせてもらった1日でした。