最近の子どもは、様々なところから情報が入ってきます。
テレビ、スマホ、ゲームなどなど。
そのせいか、心はまだ十分に発達していないのに、言葉だけはいっちょまえに使っている子どもを多く見かけます。
「最近の子はませてる」と大学時代に聞いていたのがよくわかります。
(もちろん、そういう子だけではないですが…)
テレビやインターネットで仕入れた汚い言葉を、その意味を十分に理解せずに使ってしまい、相手を傷つけるという場面も見られます。
「うざい、きもい、死ね。」
このような言葉を平気で使う子どもが増えていると思います。
マスメディアが発達して良い部分もありますが、子どもたちにとって悪影響を与えている可能性もあると言えるでしょう。
ハリーポッターのダンブルドアの名言からみる「言葉は魔法」って話
私のクラスでも、同様に言葉の使い方には課題がありました。
そこで、私は、ハリーポッターの話をすることにしました。
それは、映画「ハリーポッターと死の秘宝PART2」のラストシーンでダンブルドアが、言った言葉です。
「言葉とは尽きることのない魔法の源じゃ。傷つけることも癒すこともできる。」
「何て素敵な名言なんだ」
と、当時ハリーポッターシリーズを見ていた私は高校生ながら思っていました。
私も「言葉は魔法」だと思っています。
言葉で相手を幸せな気持ちにさせることもできれば、相手を傷つけることもできます。
過激なことを言いますが、言葉だけでも、人を殺すことだって可能なんです。
(もちろん、逆もあって幸せの絶頂にさせることもあると思いますが…)
クラスでこんなことありませんか?
例えば、クラスでこんな場面はありませんか?
ドッジボールをして遊んでいると、
「おい、どこボール投げてんだよ。」
と言う子が1人や2人はどこのクラスにもいるのではないでしょうか?
でも、これだと言葉尻が尖ってしまっています。
言われた方は、嫌な気持ちになるでしょう。
見ている側も良い気持ちにはなりません。
これは、「傷つける魔法」です。
さらにひどいものだと、 「その投げ方、うわ、きもっ。」
と言う子もいるかもしれません。
これは、言われた相手が
「ドッジボールをもうやりたくない。」
「友達と遊ぶのはいやだ。」
「学校に行きたくない。」
ということまで発展し兼ねないほどの言葉だと思っています。
これも、「傷つける魔法」です。
あなたは、「傷つける魔法」と「癒す魔法」どちらの魔法を使いたい?
子どもたちには、最後にこう問いかけました。
あなたなら、「傷つける魔法」と「癒す魔法」どちらの魔法を使いたいかと。
子どもたちは、当然、「癒す魔法」を使いたいと言いました。
「では、言葉を使う時は、どんな声掛けをすればいいかわかるよね?」
ともう一度子どもたちに聞き、こう私は続けました。
例えば、何かを注意をする時も、
「それ、やめろよ。」
では、言葉尻の先が尖っているよね?
「私は、それやめたほうがいいと思うよ」
って言葉尻を丸くして、優しく言えた方がお互い気持ちいいよね。
だから、これからは、「癒す言葉」を使って相手をいい気持ちにしよう。
きっと、そしたら、自分もいい気持ちになるから。
もちろん、このように話を1回言ったからと言って、すぐに言葉がきれいになるということはないと思います。
しかし、繰り返し言葉の大切さを教師が言い続けることは、この情報化社会の中で、とても重要なことだと私は思っています。
次回は、この話の続き、「言葉をきれいにする実践編」をお送りしようと思います。
皆さんも、言葉の魔法で相手のことを癒してみませんか?
下の記事は、今回の続編です。
私のクラスで行った【言葉をきれいにする実践編】です。