「答えはもう子どもたちが知っている」
というタイトルで投稿してみました。
「どういうこと?」と疑問にもつ方がいると思います。
具体的に順を追って説明していきます。
若手の先生方のよくある悩み
「子どもたちが先生の言うことを聞いてくれない。」
「先生として、子どもたちにどう指導すればよいかわからない。」
このようなことに悩んでいる1,2年目の教師の方が多いのではないでしょうか。
実は、私も、苦労していた時期があります。
「子どもたちに、何とか〇〇を学ばせたいけど、うまく伝わらない。」
そういう風に思い、子どもに対して何とかしようとしていました。
課題に対して子どもは本気に思わず、教師だけが悩むという構図
先述した自分を含めた若手の先生方の考え方には、問題があると私は考えています。
それは、「教師1人」が頑張って何とかしようとしていたのです。
子どもたちは、教師が思っている課題に対して本気に思わず、教師だけが悩んでいるという構図です。
しかし、これでは、子どもたちは一向に自分事にならず、先生がただ言っている他人事として捉えるのです。
子どもが自分事として捉える魔法の言葉
では、どうやったら、教師が感じている課題を子どもたちが自分事して捉えてくれるのでしょうか。
それには、魔法の言葉があります。
「どうしたい?」
この言葉です。
なんだよ、そんな簡単な言葉なら知っているよと思う方もいるかも知れませんが、この言葉の威力はすごいと思っています。
最初のタイトルに戻りますが、
「子どもたちはもう答えを知っている」のです。
例えば、よくある例として、
「給食がうるさくて食べるのが遅い」
「準備をだらだらして、朝の会や帰りの会がいつも遅くなってしまう」
こういった悩みをもつ先生は多いと思います。
この時、教師が子どもたちに何をさせようかと考えたらだめだと思っています。
子どもたちに聞けばいいんです。
「(この状況)どうしたい?」
こう質問すると、もう子どもたちは答えを知っているので、
「うるさくしすぎないで、時間内に給食を食べる」
「時間内に朝の会や帰りの会をする」
という答えが返ってきます。
(もちろん全員ではないとは思いますが、大半はそう答えるでしょう。)
子どもたちは、今の状況が嫌だなとかいいなとか、そういうことには気づいているのです。
だから、それを再確認させ、子どもたちに改善策を問えばいいのです。
そのあとは、簡単です。
「それでいいの?」
と聞けばいいんです。
子どもたち自身が言ったことなのに、今できていないけどいいのかということをただ問い続ければいいのです。
そうすれば、子どもたちは、自分事として捉えるようになっていくのです。
もちろん、最初から全員が自分事として取り組むわけではありませんが、
「それでいいの?」と問い続ければ、子どもたちは徐々に自分事として捉えていきます。
「ああだ、こうだ」と教師が子どもたちに言うより、こちらの方が、教師にとっても子どもにとってもいいと思います。
私のクラスでは…
以前、学級開きでの話を掲載しました。
その学級開きの時に、
- クラスのよいところ
- クラスのなおしたいところ
というテーマで子どもたちに問い、付箋に自分の思いを書かせました。
下の写真がその時のものです。
そしたら、クラスの子どもたちは、既に自分たちのよいところとなおしたいところに気づいていたんです。
しかも、それは、私が客観的に見ても的を得ている意見でした。
ちなみに、私のクラスの子どもが感じているクラスのよいところ、なおしたいところはまとめると以下のようになりました。
クラスのよいところ
- チャレンジできる
- 友達と仲良くできる
- 譲り合える、助け合える
- 思いやりがある、やさしい
クラスのなおしたいところ
- 話を聴けるようにしたい
- ケンカをしないように言葉を気をつけたい
でした。
(少々、自分たちのことを過大評価しているところもありますが…(笑))
こうなれば、「褒めるポイント」と「指導するポイント」が明確化されます。
そして、新たに課題が出た時には、また子どもたちが勝手に行動する魔法の言葉を使えばいいのです。
「どうしたい?」と…
子どもも大人も同じ…「自分がやるべきことはもう知っている」
ここまで、子どものことについて述べてきましたが、
「自分がやるべきこと」ということは、子どもも大人も関係なく、何をすべきかうすうす気づいていると思います。
その自分がもっている答えに気づかせてあげたり、背中を押してあげたり、、、
そんな声掛けができるような人間に私はなりたいと思っています。
あ、私にも、気づかせる声掛けをしてください(笑)